はじめに
2023年4月29日(土)、AFCチャンピオンズリーグ2022決勝第1戦・浦和レッズvsアルヒラルが行われました。
結果は、浦和レッズがアウェイゴールを奪った上での1ー1の引き分け!
敵地サウジアラビア・アルヒラルのホームで、引き分けという結果は、上々の結果だと思います!
興奮冷めやらぬ中ですが、今回もこの試合を観て感じたことなどを綴ってみたいと思います。
※サッカーの素人が、チーム状況を勝手に想像しつつ述べた個人的見解です。
実際のチーム状況とは異なる部分が多々あるかと思いますが、その前提でご覧ください。
ACL決勝第1戦の印象
アルヒラルの印象など
【前半:アルヒラルの攻撃の圧(そこまで高くなかった)】
戦前の予想では、試合開始直後から、アルヒラルがエンジン全開で攻めてくるとの予想もありましたが‥
実際には、意外にそこまでの勢いはなかったような印象でした。
決勝戦にありがちな、少し相手の様子を見ながらの立ち上がりといった感じだったように思います。
5分、10分と経過し、アルヒラルにボールを保持される時間は多かったものの‥
そこまでの攻撃の圧といったものはなかったように思います。
アルヒラルとの過去の決勝、2019年、2017年の第1戦では、もっと相手の攻撃に晒されて‥
いつ失点してもおかしくないというような状況だったように思うので‥
それと比べると、今回のアルヒラルはそこまでガツガツしてこない、比較的穏やかな試合の立ち上がりだったように感じました。
【アルヒラルのチームコンディション】
今回のアルヒラルは、直前の4月24日にサウジ国王杯の準決勝があり、延長戦まで戦っていたようです。
また、2月にクラブワールドカップやACLの準決勝などを戦い、一旦チームを仕上げていたと思うので‥
その影響もあってなのか、今シーズンは現在、国内リーグでの順位は4位とのことです。
今はチームのコンディション的に、少し良くない時期、疲れもある時期なのかもしれません。
また、アルヒラルには外国籍選手が7名在籍しているそうですが‥
今回のACL決勝では3人+アジア枠1人しか出場できないため‥
代わりに入った選手達もサウジアラビア代表級の選手とはいえ‥
いつものメンバーから入れ替わったため、連携面でも少しチグハグな状況があったのかもしれません。
そうした状況にあることも、試合開始からアルヒラルの攻撃の圧が少なかった原因なのかもしれません。
しかしそんな中、前半13分という早い段階で、浦和レッズのDFの連携ミスを突かれて‥
アルヒラルFWサレム・アル・ドサリ選手にゴールを決められてしまいました‥泣
しかし、結果論ではありますが、早い時間にアルヒラルに得点が入ったことで‥
特に前半は、アルヒラルの攻撃が一層落ち着いて、攻撃の圧がそれほど強くならなかったのかなと思います。
アルヒラルがカサにかかって2点目を奪いに来ることなかったので‥
浦和レッズにとっては、最小点差の1点差のまま、試合を進めることができたのはよかったと思います。
【アルヒラルの守備】
また、アルヒラルの守備はそこまで固くない印象で‥
サイドバックが高い位置を取るので、カウンターを受ける際、アルヒラルは2CBで守るシーンも多く‥
サイドからのクロスへの対応でも、繋ぎやクリアに不安定な場面が散見されたり‥
第2戦でも、浦和レッズが得点するチャンスは、十分にあるような印象を受けました。
【後半:浦和レッズの得点〜アルヒラルの焦り】
そして後半8分、浦和レッズの興梠選手のゴールで追いつくと‥
アルヒラルの選手達に徐々に焦りが見られるようになり‥
後半41分、前半に得点を決めたサレム・アル・ドサリ選手が、岩尾選手に足蹴りしてしまい‥
一発レッドカードで退場、第2戦も出場停止となりました。
サレム・アル・ドサリ選手は、外国籍選手ではなくサウジアラビア国籍選手の選手であり‥
アルヒラルの攻撃の核となる選手で、この試合でも良いプレーをしていたので‥
第2戦での出場停止は、アルヒラルにとってはかなりの痛手なのかなと思います。
またこのシーンを含め、この試合のアルヒラルの選手達は、チームとして少し忍耐強さが足りないような印象で‥
そうしたあたりが、この退場劇にも繋がってしまったのかなと思います。
この時間帯のアルヒラルは、まだ負けているわけでもなかったですし‥
このまま同点でも第2戦につながる結果、あるいは1点入れられれば有利になる状況でしたし‥
アルヒラル的には、ホームで攻めあぐねてはいたものの、そこまでフラストレーションを溜める必要はなかったようにも思います。
第2戦は、浦和レッズのホーム、埼玉スタジアム2002ですので‥
ファン・サポーターの大声援で、第2戦でもアルヒラルの選手達にフラストレーションを溜めさせるような雰囲気を作って、チームをサポートしていきたいですね!
浦和レッズの印象など
【前半:序盤の浮き足だった中で失点‥】
今回は国際試合、しかも中東アウェイの地での決勝戦という独特な雰囲気だったこともあり‥
浦和レッズの何人かの選手は、試合開始からしばらくは、少し浮き足立ってしまっているのかなという印象でした。
選手同士の連携が上手くいっていない印象だったり‥
相手の寄せに対して余裕を持てずパスをしてしまったり、バックパスがズレてしまったり‥
グラウンドも荒れていて凹凸があったりしたこともあってか‥
特に試合序盤は、普段できていることが、なかなかできていなかったような印象です。
試合の序盤、前半13分の失点シーンなどは、まさにそのような状況の中での失点だったように思います。
【失点後〜チーム・選手の経験値】
しかし、そのようなギリギリな緊張感のある試合での経験、普段の力が試合で出しづらくなるような状況‥
こうした経験は、選手1人1人にとって、間違いなくとても貴重な経験値になると思います。
今後、浦和レッズがリーグ優勝争いをしていく上で、こうした大事な試合での入り方など‥
こうした試合での経験は、必ず生きてくると思います!
しかし、前半早めに失点してしまったにもかかわらず、浦和レッズの選手達は焦ることなく、落ち着いて試合を進められていて‥
チームとして、「1点差のままで良い」というチームとしての戦い方、意思統一がしっかりとできていたように思います。
試合が進むにつれ、チームが落ち着きを取り戻していく様子が、とても頼もしく感じました。
やはりそこには、チームや選手の経験値が生きていること‥
そして、前回の決勝を経験している興梠選手や関根選手、西川選手、WCの舞台を経験している酒井選手‥
UEFAチャンピオンズリーグを経験しているショルツ選手やホイブラーテンなど‥
選手達の経験値というのは、こういう大舞台では本当に必要・大事なのだなと、改めて感じました!
失点後は、徐々に浦和レッズの選手達もこの試合の雰囲気や相手の強度にも慣れてきた感じで‥
いわゆる相手にボールを持たせている展開といった感じで、危険なシーンは数えるほどしかなかったような印象でした。
【球際・守備の強度】
また、この試合で印象的だったのは、浦和レッズの選手達の球際の強さ‥
昨シーズンと比べても、どの選手も球際がどんどん強くなっているのだなというのを、改めて感じました。
球際の強さは、今シーズン、スコルジャ監督が意識をしてチームに落とし込んできた部分なのかなと思います。
また、守備の際も、相手へのあと一歩の寄せ、間合いを詰めるというところが徹底されていて‥
特にこの試合では、どの選手も球際の寄せが激しく、ボールを刈り取れる場面が多く‥
そのあたりが、今シーズンの守備の好調・固さに繋がっているのかなと改めて思いました。
選手達が、こうした緊張感のある試合でも、球際の強さを発揮できていることに頼もしさを感じるとともに‥
こうした国際試合では、やはり球際の強さが必要なんだなということを、改めて感じました。
【攻撃へのチャレンジ】
またこの試合、大久保選手は、失敗しても自身の特長であるドリブルで意欲的に仕掛けようとしていたり‥
関根選手が、球際で競りながらも果敢にドリブルでボールを運んでいくシーンなど‥
選手達が、この大舞台で仕掛け、チャレンジしている場面が多く見られ、とても頼もしく感じました!
後半8分の興梠選手の得点シーンも、チームとして果敢にチャレンジしていく姿勢から生まれたゴールだったように思います。
こうした大舞台で、最初からうまくはいかなくても果敢にチャレンジしていくことで‥
チーム・選手の成長に繋がり、その先にリーグ優勝も見えてくるのかなと思います。
今後の、攻撃面でのチーム・選手の更なる成長も期待していきましょう!
【選手の疲労】
この試合では、試合前の長距離移動や慣れない環境での寝食から始まり‥
試合では、極限の緊張の中、独特の空気感の中でのプレーだったこともあり‥
おそらく選手達は、我々が考えている以上に、肉体的にも精神的にも、かなりの疲労がありそうです。
この試合では、運動量的にはそこまで前線から強烈なプレスに行っていたりしたわけではなかったものの‥
相手にボールを保持され、守備に回る時間が長かったこともあってか‥
試合終盤には、足が攣っている選手が続出していました。
浦和レッズの選手達は、この後、再度の長距離移動で帰国して1週間後には第2戦‥
浦和レッズの選手は1週間で往復移動が必要なので、アルヒラルの選手達よりも長距離移動の距離(回数)が多いですが‥
チーム一丸となって、何とか心身のコンディションを整えて、第2戦を迎えて欲しいですね!
我々サポーターは、第2戦で選手達が最高のパフォーマンスを出せるよう‥
ホーム埼玉スタジアム2002の満員の大声援で、選手達を熱くサポートするのみです!
【スコルジャ監督の采配】
決勝第1戦のスターティングメンバーが、直近のリーグ戦と同じメンバーなのを見て‥
今シーズン、スコルジャ監督がこの試合を目指してチームを作ってきたこと‥
このメンバーを信頼してこの試合に送り出せば、結果はついてくるのだという意志と覚悟を感じました。
そして、後半の3回の選手交代のタイミング‥
試合が動く前に早めに先手を打っていこうとする、後半22分、36分、40分のそれぞれベストなタイミングでの選手交代‥
こうした大事な試合では、選手交代が後手後手に回ってしまう事も多い中で‥
先手を取って試合の主導権を握っていこうとする、勇気ある素早い決断だったように思います。
また、交代選手に17歳、先日の試合がリーグ戦初出場だった早川選手を起用するあたり‥
スコルジャ監督の大胆さと、監督としての信念を感じました。
そしてこの決勝の舞台でも、試合が進んでいくにつれ、起用した選手達が力を発揮していく様子を見るにつけ‥
スコルジャ監督の有能さを改めて感じました。
派手さはなく、チームに何か特徴的なものを落とし込んでいくというよりも‥
オーソドックスに、様々な選択肢を示してチームに落とし込み、ジワジワと徐々にチームを成長させている名将スコルジャ監督‥
この監督ならば、ACL優勝だけでなく、今シーズンのリーグ優勝も夢ではないかもしれないと、改めて感じました!
終わりに
まだ決勝の第1戦、いわゆる180分のうち前半の90分が終わったのみですが‥
浦和レッズは、ホーム埼玉スタジアムでの第2戦に、大きな可能性の残る結果を残してくれました。
チーム・選手スタッフはもちろん、現地に赴いた約700名のサポーターを含め、本当に頭の下がる思いです!
この1週間、我々サポーターも、とにかく落ち着かない気持ちで日々を過ごすことになりそうですが‥
5月6日(土)の埼玉スタジアム2002では、最高の雰囲気でチーム・選手を熱く熱くサポートして‥
チーム・ファン・サポーターなど一丸となって、3度目のアジアの栄冠を、何としても掴み取りましょう!